■症例:夫源病(ふげんびょう)

◆はじめに

みなさんは、『夫源病(ふげんびょう)/妻源病(さいげんびょう)』という言葉をご存じでしょうか?

夫源病は、正式な病名ではありませんが、昨今の日本において、夫の何気ない言動に対する不満の蓄積がストレスとなり、心身に様々な問題症状・悪影響を引き起こす病気のことを意味しています。


また、この病気は熟年離婚の原因に大きく関与しているものとして、今後深刻な問題として取り上げられるべき病気の1つです。後述させていただく診断にて、自身が夫源病に該当する可能性があるのならば、一度カウンセリングや催眠療法(ヒプノセラピー)を受けて頂くことをお奨めしております。

  ※夫/妻の相互に症状がありますが、本文では夫源病に統一させて頂きます。

 

◆夫源病による影響

 

夫源病は、医学的な病名ではありません。石蔵文信教授(大阪樟蔭女子大学)が、男性更年期外来で中高年の夫婦の患者さんを診察する中で気付き、命名したものになります。

症状が更年期障害にも非常に良く似ていることから、従来は「更年期障害」としてまとめられていた中年女性の体調不良の原因の多くが、夫の言動を根源とした病気である可能性が出てきました。

この病気は、更年期の女性だけに見られる症状では無く、30代~60代の幅広い世代において発症しており、既婚女性であれば、誰にでもかかりうる病気です。

 

◆夫源病の発生サイン

病院において、更年期障害と診断された方の中でも、特に以下の様な兆候が見られる方は、夫源病の可能性が考えられます。

 ●夫の理不尽な発言を聞くと、顔がのぼせ、ほてってしまうことがある
 ●夫に怒鳴られると、動悸が始まり唾液が飲み込みにくくなることがある
 ●夫が家にいる週末に頭痛があり、平日も夕方からイライラすることがある

 

 上記のように、夫がいない場合には症状が軽減もしくは出ないことが多く、夫の言動によって症状が悪化するといった因果関係に心当たりがある場合には、夫源病を疑う必要があります。トラ屋では、夫源病の予防や治療にも力をいれており、いち早く症状改善のための効果検証を進めています。

 

◆医師の病名宣告と夫源病

病院において以下の診断をされた場合には、夫源病を疑うことができます。夫源病の症状は非常に多岐にわたるため、通院とカウンセリング(セラピー)の両立が望ましいと考えておりますが、投薬などの治療を始める前に、一度効果をお試しいただければと考えます。

 ●更年期障害
 ●突発性頭痛
 ●突発性難聴
 ●本態性高血圧症
(原因不明の高血圧)
 ●メニエール病(めまいや耳鳴り)

 ●うつ病

 

◆夫源病の主な症状

夫源病は、めまいや頭痛が特に多く発現します。以下に挙げる症状に該当し、原因が明確でない場合には、一度ご相談をいただければと思います。

【症状】
 ・めまい、頭痛、耳鳴り
 ・のぼせ、肩凝り、全身の痛み
 ・動悸・息切れ
 ・呼吸困難
 ・不眠
 ・倦怠感


 

◆夫源病になりやすい方の傾向

 

催眠療法士の診療経験から夫源病になりやすい方の傾向として、『真面目で良妻賢母、我慢強く完璧主義なタイプ』の方に多いと考えています。


【夫源病にかかる方の特徴】
 ●我慢強く、弱音を吐かない

       弱音を吐く場所が無い
 ●人前で怒ったり泣いたりできない
 ●人に意見すること、言い合いなどを

       することを避ける
 ●細かいことを気にしやすい
 ●世間体や他人の目をきにしてしまう
 ●良い妻/母であろうと思う気持ちが強い
 ●責任感が強い
 ●几帳面で仕事・家事共に手を抜かない
 ●理不尽なことを言われても、

       受け流せず反論もしない/できない

 

◆夫源病チェックリスト

以下に、石蔵教授が提唱しておりますチェックリストを挙げます。どの程度該当する項目があるでしょうか?​夫(妻)に該当するものがあればYESとしてください。

【チェックリスト】
 ①常に上から目線の態度や話し方をする
 ②人前では愛想がいいが、家では不機嫌
 ③妻が1人で外出するのを嫌がる
 ④家事の手伝いや子育てを

       自慢する自称「いい夫」
 ⑤妻の予定や行動をよくチェックする
 ⑥ありがとうやごめんなさいの

       セリフはほとんどない
 ⑦妻や子どもを養ってきたという自負が強い
 ⑧家事に手は出さないが、口は出す
 ⑨仕事関係以外の交友や趣味が少ない
 ⑩車のハンドルを握ると性格が一変する

上記のチェックリストの結果として、該当するケースが3~4つ以下であれば安全域(誰にでもあるレベル)と言えますが、5~7つ該当する場合には『夫源病予備軍』8つ以上だった場合には『夫源病』の可能性が、非常に高いと言えます。症状が顕在化する前に、予防としてカウンセリングをお受けいただくことをお奨めいたします。


 

◆一般的な対処方法

夫源病は、ストレス性の精神疾患の一種です。脳や身体の健康状態に原因が無い場合には、ヒプノセラピー(催眠療法)による飛躍的な改善が期待できます。また、夫源病予備軍である方に対しては、催眠カウンセリングなどにより、能動的なストレス発散の方法をコーチングさせて頂ければと考えます。

 【暫定対処】
   ●全力で泣く
   ●大声で叫ぶ・わめく
   ●運動する(ものに当たる)

 上記のように、『感情を表に出し、行動に移す』ことが一時的に症状を軽減することができるかもしれません。ただし、潜在的に夫源病になりやすい傾向を持つ性格や物事のとらえ方を改善しないことには、その後の再発や症状悪化・進行が考えられます。

 【根治対処】
   ●軽い夫婦喧嘩
   ●夫との距離を取る

上記のような対処は、状況によっては家庭環境を壊しかね無いことがあるため、トラ屋では推奨しておりません。


◆催眠的アプローチ

 

夫源病は、自身のストレス耐性の限界を超えた場合に発症します。そのため、何らかの方法でストレスを軽減・発散・解消する必要あります。催眠療法士による療法を受けていただくことで、対人に対する影響や投薬無しに改善効果を得ることができます。

 

催眠状態においては、副交感神経が活性化することから、睡眠以上に心身に対するストレスを緩和・軽減することができますので、実施後には晴れやかな気分を体感頂くことができると思います。

①催眠によるリラクゼーション効果
脳を使う活動を抑止することで、全身の筋肉を弛緩させることができるため、マッサージ以上の血流やリンパのコリをほぐすことができます。まずは『脳と身体のコリ』をほぐすことが最優先と考えます。

 

②催眠状態によるストレスの発散
催眠において得られるイマジネーションは、実体験に相当する効果があります。潜在意識に隠れた言いたいが言えないことなどを大声で発散することで、『心のコリ』をほぐす効果を期待します。

 

③催眠状況下でのイメージトレーニング
性格上言いにくいことを言わずに耐えてしまう方に対しては、催眠状態におけるイメージトレーニングを行って頂きます。ストレスの発散にも通ずることではありますが、妻源病の根治のためには、夫との関係性改善が必須と考えています。いきなり実際の日常生活で変化を行うことは難しいと思いますので、まずは催眠状態におけるイメージ上での議論を行っていただき、『潜在意識のコリ』をほぐして頂きたいと考えます。

 

④コーチング/アンカリング
催眠は魔法ではありませんので、たちまち問題が解消することはありません。夫源病は夫婦間の関係性のトラブル起因していることが多いため、夫婦間の関係をより良くするための『メンタルの調整』が必要になってきます。また、催眠時の最適な状態を身体に浸透していただき、実生活において問題が発生した場合に、できるだけその最適な状態を思い出していただけるように、アンカリング(気づきのトリガー付け)を支援させて頂ければと考えております。


◆おわりに

夫源病/妻源病は、誰しもがかかりうる病気です。

原因は、精神疾患としては一般的なストレスと言われていますが、夫婦間コミュニケーションの亀裂というものは、大変深刻な問題です。

 離婚という選択肢も一つではありますが、もし関係性の改善・夫源病の解消を望むのであれ、一度相談してみると、楽になるかと思います。