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■初めての方へ

催眠については、みなさん少なからず不安や疑問があるものですので、以下をお読みになって、少しでもイメージを掴んで頂ければ幸いです。もちろん、実際に療法を行う際には、下記以上に十分な説明をいたします。まずはご参考程度にお読みください。

◆潜在意識とのコミュニケーション

みなさんは、歩くときに自分の体重移動を意識しているでしょうか?

いきなり何を言っているのか分からないかと思いますが、人というのは言われて初めて気付くことやものが、意外と多くあるものです。

自分のことは自分が一番よく分かっている。それはその通りでしょう。でも、自分の本心がどれなのかよく分からないということが、結構多いのではないでしょうか?それほどに、自分のことを知るということは、とっても難しいことなのです。

そして、人が頭(理性)で考えている意識を、顕在意識と呼びますが、人の心の奥には意識できない潜在意識というものがあります。そして、人が小さな時には、この意識に境界線はないのですが、5~8歳ぐらいになると。その隔たりが大きくなり、潜在意識とコミュニケーション(交流)を図ることが難しくなっていきます。

催眠療法(ヒプノセラピー)は、その隔たりを超えて、潜在意識とコミュニケーションを図る心理療法であり、暗示療法、退行療法、催眠イメージ法、自己暗示などさまざまな技法があります。

どの療法においても、催眠状態になることで潜在意識に何らかの働きかけを行い、悩みや今の問題を軽減していくというのが、催眠療法の軸になります。
 

◆催眠状態になっても、意識を失うことはありません

「催眠にかかると、なんでも言いなりになって操られてしまうの?」とか「催眠の時に、意識が無くなっているようで怖い!」といったことをよく聞かれますが、それは大きな誤解です。

催眠は、単なるコミュニケーション技術です。そして、催眠状態で潜在意識と対話をしているときでさえ、顕在意識は眠っているわけではありません。催眠にかかったことがある方に聞いてみると、「少し距離を置いて自分(顕在意識)が、先生の話を聞いている感じ」といった感想を多くいただきます。そんな程度のものなのです。

 

催眠状態は強いて言うなら、「好きなテレビ番組に熱中して見入っている状態」という感じです。

 

そして、テレビにどんなに集中していても、周囲になんらか危険な変化があれば、簡単に気付くことができるということは、理解いただけるでしょう。

◆催眠暗示は、ずっと続きません

 

催眠は適度に集中力を必要とします。あなたは、どんなに頑張っても集中力を何時間・何日も維持することはできないでしょう。

もし、催眠によって暗示をいれたとしても、自身に必要が無い暗示であれば、それは30分と持たずに消失してしまいます。それほどに潜在意識を守る力というのは強いものなのです。

 

ゆえに、トラウマなどに関しては、埋め込まれた原因から経過した時間と同じくらいの回復時間が必要と言われています。催眠はその時間を驚くほど短くすることができます。

「暗示がずっと解けない」ということはあり得ません。それがあるのだとすると、それは「暗示にかかっていると、しなければいけない理由」があると考えるべきでしょう。

◆催眠で病状が改善するのではありません

催眠は、あくまでご自身の潜在意識と対話するため、気付きのためのツールです。

 

人の心は、誰かに何を言われてもそのままダイレクトに受け入れることはありません。

外部からの入った指示は、必ず抵抗が生じ情報に歪曲が生まれます。(都合良く解釈する)

そのため、催眠がダイレクトに人の病状を改善させるということは無いわけです。それらが改善する一番の理由は、潜在意識レベルでの納得であり、「刺激に対して、既存とは異なった反応を学習~選択するという変化」にあります。

シンプルな例で言うと、今までは「異性にフラれたら泣く」という反応に対して「異性にフラれたら泣くか、遊びに行くなどの気分転換をする」という新しい反応を身に付けるような感じです。

 

これらは顕在意識に「遊びに行ったらいいんですよ」といってもなかなか受け入れられませんが、催眠状態に入りその中で、臨場感を別離することができれば、顕在意識の抵抗を刷り抜けて学習する事ができます。

 

潜在意識を書き換えるなんてできまさせん、新たな反応を学習させ、そのメリットを潜在意識が得だと認知することにより、人の行動は変化するのです。

◆催眠状態は、それだけで気持ちがいいものです

人は生きるうえで、何も考えていないとしても、実は色々と考えています。

催眠状態のときには、催眠に関係していること以外の思考は、働きにくくなっています。そして、その状態は、脳の緊張がフワッとほどけて、とても気持ちがいいものです。

表現するのであれば、ぬるい温泉に肩まで浸かってリラックスしている状態という感じでしょうか。

全身の筋肉がふにゃふにゃと力が抜けて、頭を締め付けているストレスを緩めているといった感じを体感いただけるかと思います。

​催眠は、必ずしも人生に必須のものではありません。しかし、人生を少しでも余裕を持って生きるためのツールとして体感いただければと思います。

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